看護師としてのやりがい

本気の心

2014.01.09
"看護師 北海道在住"

正直、最初はとても辛いことが多かったです。体力的にも、そして、精神的にも…本当に本当に辛かったです。憧れだけでは、厳しいものがありました。 命を預かる現場。という重みに、押しつぶされそうになりましたし、心が痛くて、とにかく葛藤の日々でした。でも、それでも頑張れたのは、やはり私を必要としてくれている患者さんや、その周りの方々の存在です。こんな私だけど、看護師である私だからこそ、今ここで出来ることがある、救える想いがある。患者さんの不安を少しでも和らげてあげることができたら…この現場を知っている私だからこそ出来ること、伝えられる言葉。そして、少しでも誰かの役にたつことが出来るというのは、何よりも、自分自身に力をくれるということを感じています。

看護師にただ憧れていた頃に、思い描いていたそんな甘い世界ではありませんでしたが、実際に就いてみて感じているのは、想像を遥かに超える大切な何か。がそこにはあったということ。今は、この仕事が、自分自身が存在するうえでの役割…そんな風に感じています。そして、この仕事を通して最も感じているのは、人は、人が好きだということです。人の心を救えるのは、あたためることができるのは、やはり人の心だと、強く強く感じています。 誰かの心に触れた時、人は心が動くのだと思います。

医療という現場において、それはとても重要であり、だからこそ、本当の心で向き合ってこそ、初めて成り立つと思っています。そしてそこでうまれるのは、信頼 であったり、安心 であったり、代わりのきかない、見えないけれどもの凄く大切な、心の繋がりです。私の仕事は、看護師です。仕事だから、ここに居るのです。けれど私は、私という人間に、看護師のバッジを付けているだけであって、看護師になっているわけではないのです。一人の人間として向き合える、向き合ってこそ続く道だと思います。この仕事に就いてから、自分自身を、とても大切に思うことが出来る様にもなったと思います。

今でも、もちろん辛いことはたくさんあります。逃げ出したくなる時だってあるし、落ち込むことも、一人涙が止まらなくなることもあります。心が、その感情が邪魔をすることだってあります。けれど、そこには私を救い上げてくれる、誰かの心があるのです。そんな時思います。きっと、間違ってなかったんだと。医療という過酷な現場の中だからこそ、本気の心を持つことが出来るのだと、そう思うのです。

 
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