看護師を目指したきっかけ

いつか自分もそうなりたい

2014.01.08
 看護師 東京都在住 26歳 

私が看護師を目指したきっかけは幼い頃にあります。3歳のときにぜんそくで入院したことがありました。父は仕事をしていたので、たまにしか来られず、日中は母が来ることが多かったです。ただちょうど双子の兄弟が生まれて数カ月といった時期で、母も私にばかりつきっきりにはなれない状況でした。毎日、母が帰る頃になると、寂しくて大泣きしていたのでした。そんなとき、いつも看護師さんは私を抱っこしてくれて、窓が見えるところまで連れていってくれ、「ママ帰っちゃったけど、看護婦さん一緒にいるからね」と毎日私をなだめてくれたのでした。

また人見知りで同じ部屋の他の子たちとも初めはあまり話せなかったですが、そんなときも看護師さんは時間を割いて、私と遊ぶことを優先してくれました。また他の子も一緒にやろうと話してくれ、看護師さんのおかげで同部屋の子とも仲良くなれたのでした。その頃から医療職に興味を持っていたのか、小さい頃から病院関連のドラマを見るのが、好きだったようです。幼稚園の記憶などはあまりないのですが、入院中の記憶はたくさん残っていて、看護師さんのイメージが特に強かったです。

いざ看護師を目指そうと思ったとき、なかなか理数系の科目が得意ではなく、一度は方向を変えようかと思いました。そんなときに、ちょうど高校の姉妹校があるアメリカに1カ月ほど短期留学をしました。ホームステイをしていたお家のホストマザーは、看護師をやっていました。ホストマザーを見ていると、仕事もとても楽しそうにやっており、充実していると話をうかがいました。また、看護師は世界共通でどこでも必要とされる職業で、国によってやることができる技術などは異なりますが、看護師としての精神は同じだと感じました。

高校のときに、看護師体験にも行かせていただきました。同じ看護師を目指す、同い年の友達ができ、お互いに頑張って看護師を目指そうという意識が高まりました。また、その看護師体験を通じて、改めて看護師という職業に魅力を感じました。高齢者の方が多い病院でしたが、その患者さんにあった援助の仕方を考えたり、また患者さん自身にも自立の意識を高めるよう働きかけていて、患者さんによって対応を変えていたりなど、本当に気を遣う仕事だと思いましたが、それと同時にとてもやりがいのある仕事だと感じました。看護師さんもとても楽しそうで、確かに忙しく大変な面もありますが、私たちにも優しく指導してくださって、看護師さんも大変だけど、やりがいがあって充実しているとおっしゃっていたのをよく覚えています。いつか自分もそうなりたいと思えるような人が看護師さんだったのかと思います。
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