看護師としてのやりがい

「安心した」「よかった」

2014.01.08
看護師 静岡県在住 27歳

私は、新卒から救急外来に就職して6年になりますが、初めは普通の病棟を希望していたので、患者さんと関わる時間が、数時間だけという救急外来での業務が嫌だと思ったこともありました。

私がやりがいを感じるときは、患者さんはもちろん家族からも「安心した」「よかった」と言っていただける時です。 超急性期である救急外来だからこそ、不安も苦痛も多い場所なので迅速な処置をすることと、患者さんはもちろん、家族の方にも、確かな説明、コミュニケーションをたくさんとることを心がけています。

感謝されたいと思っていたら、この仕事はできないと思いますし、ありがとうと言ってもらえることばかりではありません。正直、やりがいを感じられる時ばかりでもないですが、救急外来に来た方の身体的、精神的な苦痛をなるべく早くとってあげたいといつも思って、看護をしています。

普通の病棟とは、かなり違う業務内容ですし、看護というよりも、処置というような内容が多いです。その上、その患者さんと関われるのは数時間だけで、もう二度と会わないかもしれないですし、その後どういうふうに回復していったのか、経過を知ることはあまり出来ません。

患者さんが、回復していく過程を見ることができないというのは、やりがいを感じられないことの一つの要因でもあります。

では、救急外来だからこそ、患者さんにしてあげられることは何だろうと考えた時に、やはり、苦痛と不安をなるべく早くとってあげることだと思いました。いちばん強く症状が出ていてつらい時だからこそ、迅速な処置と、不安を軽減できるようなコミュニケーションの取り方は、気をつけています。

そうした関わりの中で、「安心した」「よかったよ」と、言っていただけた時に、私は、やりがいを感じます。

救急外来なので、急なこともあります。亡くなってしまった患者さんには、なにもしてあげられなかったなぁと思ったりしますが、エンゼルケアを丁寧に行い、家族から「こんなにきれいにしてもらって、ありがとう」と言っていただけることもあります。そういった看護が、家族の方への心のケアになったりもするのだと思います。

救急車が重なると多忙で、緊急のときはばたばたしますし、丁寧に関われない時も多いのですが、やはり、看護師だからできることがあると思うので、患者さんと家族の気持ちを考えながらこの方にとって、何が必要なのか、考えられる看護師でいたいと思います。
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